星の空探検隊 -4- 木星の近傍

  
  
  
  

ハルトはチョコレートバーをかじっていた。
「かっち。」

宇宙ウサギはタバコをふかしていた。
「縁起のいいことだな。」

木星はコピーされようとしていた。いや、本当にコピーされようとしていたのは地球なのかもしれない。
それは惑星に近すぎた、むしろかぶっていたと言っていいだろう。
ワープとは不可能だとされていた頃の研究開発である。

「よう、君なんて言うの。」
遠出すると、不思議な格好になるのだろうか、ちょっと遠出しただけなのにも関わらずだ。
「ハルトと言います、あなたは。」
「ユーキさ、この宇宙で一番おいしいものを取り寄せて、商売するのさ。」
「グルメなんですね。」

「のんびりしたやつだな、調べるだけでいいのさ。」
「ああ、サラリーマン。」
「そんなところだよ、このあたりははじめてかい。」
「そうですね。」

「何でよ。」
「宇宙に美しいものがあると思うんです、それが彼女にふさわしい。」
「あは。」
「何ですか。」

「ちょっとこれ食えよ。」
「そりゃどうも。」
コスモモペッドの間をイカめしが走る。
「一番旨いから食ってくれ。」

ハルトがイカめしをかじる。

ユーキが続ける。
「食わない相手に食わせるのはどうなの。」
「売れるとかの話ですか、良くないですかね。」

「食った相手が旨いとかまずいとか言うのさ、美しいって何ですか。」
「遠くからでもわかるというか。」

「よく言うそばにいたいとか何とかいう話はどうなの。」
「僕じゃダメなんだと思うんです。」
「負けかね。」

「よーし、僕は怒ったぞう。この肉まんを持っていくと良い。これぞ本当の一番だ。」
「おいくらですか。」
「2000円ね、その子はなんて言うんだ。」

「その子の名前はアスカ、この世の一番です。」
「ハルト、一番には一番だ。がんばれよ。」

ユーキは道をぐるっと周って言った。
「また会おう。」
「はい。」